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大腸がんの内視鏡的治療

大腸ポリープと腺腫,早期がん

 大腸の粘膜の表面にできる隆起性の病変の総称をポリープといいます.ポリープには腫瘍性のものと非腫瘍性のものがあり,腫瘍性のものの中に良性と悪性があります(図2).良性の腫瘍性ポリープのほとんどが腺腫で,悪性の腫瘍性ポリープは,ほとんどが早期がんです.腺腫は大きくなるとがんに変化します.とくに10mm以上になるとがんの合併率が高くなるため,内視鏡的治療が必要になります.5mm以下なら,なかなか大きくならないのであわてて取る必要はありませんが,5mm以上の腺腫は良性であっても内視鏡的に切除した方が安心です.
 また,大腸腺腫は多発することが多く,10個以上多発する場合もありますし,毎年新しく発見されて切除している方もいます.ただし,100個以上多発している方は家族性大腸腺腫症という遺伝的な病気の可能性が高く,内視鏡的治療よりも手術を選択されたほうが良いでしょう.

早期大腸がんの種類

 早期大腸がんには,ポリープ状に隆起しているもの,扁平なもの,陥凹しているものがあります.ポリープ状や扁平に隆起しているものは,良性の腺腫が大きくなってがん化したものがほとんどです.このような早期がんは内視鏡的治療が最も適しています.陥凹しているものは,がんが粘膜から直接発生した悪性度の高いものと考えられています.浅いものは内視鏡的治療の対象となりますが,深く陥凹しているものは小さくてもがんが深く浸潤し,リンパ節転移の頻度が高く,内視鏡的治療は困難です.この場合は手術による治療を選択し,リンパ節の切除(郭清)とがんのある腸管を切除します.現在では,早期大腸がんの手術は,腹腔鏡補助下の手術といってお腹の中に腹腔鏡というカメラを入れ,小さな穴から手術を行なうことが多くなっています.

内視鏡的治療の前処置

 大腸の中は大便がありますので,そのままでは内視鏡検査や治療はできません.検査の前に腸の中をきれいにする前処置が必要になります.一般的には,当日の朝,腸管洗浄液という水薬を2000cc服用します.量が多いので,吐かないようにゆっくり飲む必要があります.通常は4時間くらいで残渣のない水様便になります.便秘のひどい方や午前中に検査のある場合は,前日から便にならないような特殊な食事をしたり,下剤を服用したりして大腸の中をきれいにしておきます.